Educational Buffet!

学びをえらぶ 自分で決める 環境をデザインする 家庭ベースの教育ブッフェ

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ちょっと久しぶりの学び動画紹介。

前回に引き続き、NHKの情報バラエティー番組「バリバラ」をご紹介します。

 

家族で見たい番組、バリバラ

 

実は、おすすめ動画を記事にし始めたとき、最初に思い浮かべたのがこの「バリバラ」です。

 

だけどずっと見ていなかったし、数年前に子どもたちに見せた時には

「他の番組が見たい。興味ない」

という反応だった、それを思いだしてリサーチ期間を作りました。

 

久しぶりにバリバラを見ていると、次女も三女も興味深そうに見ていたし、長女もホームページを読んでいました。

子どもたちも成長して、興味を持つ土壌ができたのかな。

学校(大多数)から離れた経験から、共感力というか、受け入れの幅が広くなったのかも。

 

機は熟した?

 

私自身ゆとりが出てきたことだし、家族で見る定番の番組にしていきたいなと思います。

とりあえず、家族がそろっている時に、皆で見てみよう。

気づいたら子どもたちも一緒に見ている、というのがベストだな。

 

 

障害が重なる時

 

見ると、いろいろ考えさせられることが多い。

「スモールワールド 」では、低身長の人たちが本音のトークをして、いろいろな現状を伝えていました。

生活の困りごとや、先入観を持たれること、気づかないうちに社会の仕組みがバリアになっている事がわかります。

 

 

2回目では、表現者として活動している3人を紹介していました。

ベテランの俳優&手品師・プロレスラー・そしてAV監督。いずれも男性です。

番組を見る中で私が考えたことは、これが女性だったら表現し続けられただろうか、ということ。

AVを製作している男性は、自分に対する勝手なイメージを壊すために、アダルトビデオの監督と出演をして社会的に成功します。

それはポジティブな事なんでしょう。

 

それとは別に、思ったこと。

相手の女性にそのチャンスはあるのかな、監督をして出演もして社会的に成功することができるだろうか。

同じように低身長の女性が、AVに出演することで社会的に成功できるだろうか。

監督して受け入れられるだろうか。

 

つぶされるか、消費されるだけの未来しか思い浮かばない。

 

女性が強制的にAVに出演させられる事件が問題になることでわかるように、そこには男女の間に力の不均衡がある。

「合意の上」だとしても、力の差がある中での合意、性差別を背景に選択肢が限られている中での合意、って本当にOKなのか。

 

3人の紹介のあと、後方に座っている女性たちがコメントして3人の取り組みをほめていました。

だけど彼女たちは身体的な障害に加えて、性差別という社会的な障害も負っているんですよ。

そのうえで社会人として生活を送るってすごい事ですよ。どれだけバランス感覚持って工夫して努力してきたかってことに、どうして注目しないんだろう。

 

 

実は、前回の記事で紹介した「怒りのコントロールに悩む小学生」も二人とも男の子です。

 

これが女の子だったら、同じように気持ちよく受け入れていたのかな。

怒りのコントロールができない女の子は、コントロールできない男の子より厳しい目にさらされているし、受け入れてもらえないから何とか周りに合わている子が多い。

アスペルガー等の女の子も、二重の障害の中で誰にも注目されることなく苦しんでいる。

 

男の子は、「困った子だ」と非難されながらも受け入れの幅が広い。

だけど女の子は、イメージ通りの姿じゃないと受け入れてもらえない、受け入れの幅が狭いんですよ。

 

もし、「バリバラ」に取り上げてもらいたいテーマがあるとしたら、「障害×障害」の困難、

特に、人口の半分を占める女性が障害をもった場合の困難について、取り上げてもらえたらなと思いました。

 

それから、こういう番組をやる以上は、意思決定をする人たちの男女比率は半々であってほしい。

2つ目の障害を、番組自身が生み出すことのないように、右目と左目で距離感を持つことが大切だと思います。

 

 

健常者のお悩み相談コーナーがあると面白い

 

葛藤を超えた後の笑いって、しなやかで強いな、というのが感想。

 

いい加減な思い付きだけど、そんな出演者たちの知恵を、健常者にも提供したら良いんじゃないかな。

※あえて使い慣れない障害者・健常者の言葉を使っています。この言葉自体が必要なくなるといいなと願いつつ。

 

障害の困りごとって、社会的な要因によるものが多いと思う。

健常者でも社会的な要因で障害を負うことがあるし、今の世の中に生きづらさを抱える「なんの問題も見られない健常者」もいる。

 

生きづらさを抱える健常者に、障害者の辛さを伝えようにも、本人がつらいからなかなか入っていかない。

「ズルい」という感情さえ生まれてしまう。

 

それだったら、健常者の悩みを聞いて、経験値の高い障害者がアドバイスする。

自分だったらこうアプローチしてみる、というアイデアを出す。

相互理解のきっかけにもなりそうだし、何より、私も相談してみたい。

 

というわけで、2回にわたって「バリバラ」について記事にしてみました。

時々、バリバラを見た感想を記事にしていきたいと思っています。