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デイジー教科書勉強会1 行政主導でまずは予算を

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今日は、参議院議員会館で行われた勉強会に参加してきました。

「障害のある児童生徒にアクセシブルなデジタル教科書を」

というテーマで、デイジー教科書について国内外の動きを知ることができました。

 

三女が学習障害で、学校での学びや基礎学習につまずいてる真っ最中。私もいろいろ情報収集して三女の学びを助けられるようにしたい。

 

それとは別に、今回の参加の大きな動機は、学習障害のある子のために作られた「デイジー教科書」が、全くのボランティアで作成・運営されていると知ったからです。ホントに?!

文科省も評価して勧めていたデイジー教科書なのに、予算をつけてないの?ボランティア頼みで放置???

 

ボランティアで制作に関わるお母さんの切実な願い

 

ボランティアで制作する人たちの中には、学習障害のお子さんの保護者も多いようです。

一人のお母さんが、お子さんの現状を伝えたうえで次のような内容のお話をされました。

 

「私は自分の子どもに、母親の支援無しでは生きていけない人間にはなってほしくない。子どもが自分で生きていけるようにしたい。

そのために、今は子どものそばにいて、自立に向けて教えていく必要がある。

 

デイジー教科書を作るための時間を、自分の子どものために使いたい。

デイジー教科書を、ボランティアではなく、行政の責任のもとで予算を組んで制作してほしい。

ボランティアで制作し続けるのは限界がある。」

 

お子さんが学習できるように、できる限りをしたお母さん。だけどこのままでは子どもとの時間を犠牲にしてしまう、と悩んでいました。

この重要な仕事を、責任を持つはずの行政が引き受けようとしないから。

 

 

制度の欠陥は、個人で応急処置するしかない?

 

このパターンがあまりに多い。行政の失策を個人の努力で埋めさせる。ギリギリで個人が何とかするから、ますます予算を削る。

全体として見れば本当は何とかなっていなくて、別の形で問題が出ているだけだけど。

 

日本において、子どもに割り振られる予算が低いのは、これが原因じゃないかと思います。

学校で言えば、PTAが予算も人員も穴埋めしてくれるからますます削る。(無批判に要求を受け入れてくれる下請け&パトロン&動員システムになっている)

 

 

税金は何のためにあるのか

 

「デイジー教科書を作るための時間を、自分の子どものために使いたい」って聞いて、切実に考えこんでしまいました。

子どもに教育機会を与えるために、教科書作りから始めなきゃいけない親がいる。

国の行政は、ノウハウがあって効果が証明されているのに、予算を付けない。

日本を家庭に例えたら、政府は生活費を入れない経済的DV夫と同じだよ。そしてギリギリやりくりすることを国民に求めて、教育機会を得られない子どもたちを放置している。

 

文科省も議員も教科書をボランティア頼みにして、疑問に思わないのかな?

親が子どものために使う時間を奪ってないで、頼むからお仕事してください!

 

 

デイジー教科書の勉強会について、内容はまた別にまとめたいと思います。

記事の続き 「デイジー教科書勉強会2 デジタル教科書の有効性を具体的に学ぶ」